日頃から片付けやシンプルライフのことを綴っているけど、散らかった友人の部屋に行った時に、快適だと思う空間って人それぞれ違うなあ、と思いました。
部屋が散らかっていてもそこで楽しく暮らし、住めば都だと言う友人。
コロナで家にいる時間が増え、快適な住まいにするために片付けが注目される中で、シンプルライフに関心を持つ人が増えています。
片付いて整然とした部屋は快適だけれど、万人がそう思っているわけじゃない。
たくさんの物を持ち、物を愛し、物が多い空間が快適だと感じる人もいます。
今回は、散らかっている友人の汚部屋に行って感じたこと、思ったことをありのままに書いています。
私が見た、友人の汚部屋の様子
見たありのままの汚部屋の様子を書いていきます。
画像は実際の室内の写真ではなく、イメージです。
玄関からすでにカオス
ワンルームの玄関先には靴だけでなく、色々な物が置いてあるけど、もはや何を置いているのか記憶にないぐらい色々な物が置いてある。
かろうじて空いている場所に靴を脱いで上がるけど、災害の時に避難動線を確保できるのか心配になってくる。
床に物が無秩序に置いてあるから、踏まないように避けながら中に入っていきました。
部屋のレイアウトに計画性がない
室内にはなぜか机が3つもあったりするけど、机として機能しているのはひとつだけ。
あとの机は物置きと化していて、机じゃなくて棚を置いた方が良かったんじゃないかと思ってしまう。
行き当たりばったりのレイアウト。
多分引っ越してくる時に、持ち込む物の量、それに必要な収納家具や家具のレイアウトをちゃんと考えていなかったんじゃないかと思います。
床に物が散乱している
散らかった部屋あるあるで、床に色んな物が置いてあります。
洋服、洗濯物、乱雑に積まれた本、書類、花瓶…色々ありすぎて思い出せない。
うっかり踏んで怪我したり、滑って転んだりしないかちょっと心配になってくる。
洗濯機がカビだらけ
洗濯槽の中まで覗いたわけじゃありません。
なぜカビだらけだと思ったのかというと、洗濯機の外側が黒くなっていたんです。
外側がこの状態だったら、内側はきっと…(寒気)
この洗濯機で洗っても、洗濯物はきれいにならなさそう。
この洗濯機で洗った洋服を着ている友人は大丈夫なんだろうか…
その洗濯機には、洗濯物が乱雑に積み重ねられていて、ちょっとした山のようになってた。
電子レンジの庫内が超汚い
手土産を温めるために電子レンジを開けると、中は長年の汚れがびっしりこびりついている。
庫内に残る汚れが過熱されて発火することもあるので、さすがに掃除した方がいいんじゃないかと思ったけれど…
人の生活スタイルにあれこれ口出しするのは、自分がされるのも嫌だから特に何も言わず、超汚い電子レンジで温めた物を美味しくいただきました。
幸い、お腹を壊したりはしませんでした。
炊飯器が超汚い
炊飯器のフタが空いていたけど、おそらく炊飯器を使ったらパーツを分解して都度洗ったり、つゆ受けの汚れを拭き取ったりするというメンテナンスを買ってからほとんどしていないんじゃないかと思わせる汚さ。
内蓋を取り外して洗ってなさそうなので、この炊飯器で炊いたご飯はくさいんじゃないかと思ったけれど、それで元気いっぱい生きてる友人が逆に逞しいと思いました。
炊飯器を使うたびに中も外もきれいに拭いて、内蓋や蒸気の出口を取り外して洗っている自分が逆に潔癖すぎるんじゃないかと思えるレベルでした。
シンクに洗い物がたまっている
シンクには洗い物が山積みになっていて、シンクの隣にあるコンロに置かれたスープを温めたらしき空の鍋は、いつから洗っていないんだろう…と思わせる汚れっぷり。
まだひどい臭いはしていなかったけど、放置し続けたら臭いがひどくなるのも時間の問題だろうな…と…
便器にウ◯コの跡がついている
トイレを借りた時に、フタを開けたら便器に流れきらなかったウ◯コがちょびっと付着していた。
私でも、その日の便の状態によっては流しきれずに少しこびりつくことがあるから、わからないでもないけれど、きっとまめにトイレ掃除をしていないんだろうと思います。
タコ足配線
床の隅っこには、電子機器の電源ケーブルや充電ケーブルなどがコンセントにタコ足配線されています。
コンセントの消費電力にも上限があるので、差しすぎるとブレーカーが上がってしまいます。
一番危険なのがホコリ。
ホコリが積もると火災にもなりかねない危険な配線です。
ゴミ袋が無造作に置かれている
可燃ゴミはゴミ箱に入れるようにしてあったけど、資源ごみの袋は中身が見える状態で、机の下にむき出して無造作に置いてある。
袋に入れてるだけマシだとは思うけど、見た目が美しくない。
とにかく物が多い
散らかっているから余計に物が多いように見えるのかもしれないけど、とにかく物が多い。
クローゼットは開けっ放しで洋服がパンパンに詰まってる。
私の部屋より収納が多いはずなのに収納が有効活用されてないし、整理整頓が全然できてないから部屋の中で「あれはどこに置いたっけ」とよく物を探している。
きれいに保たれている場所がない
とにかく、見た目にきれいだと思える場所が皆無。
整えられた場所がなく、どこもかしこも乱雑な状態。
部屋の様子じゃないけれど…
持っている財布が恐ろしいほどパンパン。
レシートやクーポン、色んな物が束になっていてミルフィーユさながら。
地層とでも言うべきか、ずっと財布の中に居座っていると思われる古いレシートが、お札よりも幅をきかせてる。
付き合いも多く、忙しそうだから部屋の中や持ち物の管理まで手が回らないんだろうと思います。
そもそも自分のキャパシティを把握していないから、実際に自分で管理しきれないぐらい付き合いを広げてしまったり、スケジュールとか時間管理がしっかりできなかったりするんじゃないかと推測しています。
一人暮らしは自分が法律
「一人暮らしは自分が法律」とはよく言ったもので、ゴミ屋敷レベルでなければ誰に迷惑をかけるわけでもなし、どんな部屋に住もうがその人の自由だと思います。
一人暮らしの友人の部屋は確かに汚いけれど、それも含めてその人だし、散らかっている部屋でもそこそこ心地よく、充実した毎日を送れる人もいるってこと(実際本当にそうかはわからないけど)。
さすがにゴミ屋敷レベルになったら、社会的な面でも健康面でもまずいので「ちょっときれいにしなよ!手伝うから!」と口出しするけれど、そうでもなければ他人のライフスタイルをとやかく言う筋合いはないんです。
部屋が汚くても、そういうことをあまり問題にしない人もいるんです。
とはいえ友人の部屋で、ちょっぴり心配な点も
どんな部屋で暮らそうとその人の自由ではあるけれど、ちょっぴり心配になる点もあります。
- 地震が起きた時に物が落ちたり倒れてきたりして、玄関までの避難動線が塞がれないか
- コバエやゴキブリなどの害虫が出てきたりしないか
- タコ足配線にホコリが積もってボヤが起きたりしないか
散らかっていたり、洗い物を放置するところなどを見ていると、お節介だけど気になります。
害虫で死ぬことはなくても、タコ足配線から火災に発展したり、地震で割れた物を踏んづけて怪我をしたり、倒れてきた物で避難が遅れたりすると命に関わりますから…。
ちょっと考えすぎかもしれませんが。
あの超有名人や偉人の部屋も汚かった
相対性理論で有名な物理学者アインシュタインや画家のピカソ、アップルの創業者スティーブ・ジョブズらの部屋やデスクは、かなり散らかっていたことで有名です。
創造性は混沌の中で発揮されるという説もあり、革新的な発想を持つ人、クリエイティブな人の中には部屋やデスクがとても散らかっているケースもあるようです。
私が以前働いていた会社にも、クリエイティブ関係の職種でデスクが無茶苦茶汚い女性がいました。
その人の仕事は社内でも一応評価されていて、役職も持っていました。
「部屋が片付くと思考にも余裕ができて、新しいアイデアが生まれる」
「きれいな部屋だと意欲的になり、新しいことに挑戦したくなる」
というのは間違いではないけれど、全ての人に当てはまるわけではないのです。
だから、部屋が散らかっていて片付けない理由に「偉人で部屋が汚い人もいる。ということは自分も天才なんだ。だから散らかっててもいいんだ」と言うのはちょっと違っているんじゃないかと思います。
本当に天才で仕事で成果を出していたり、勉強がものすごくできて成績がとてもいいならまだしも、私のようにそうじゃない普通の人なら部屋は片付いていた方がいいと、個人的にはそう思います。
ライフスタイルや価値観は人それぞれ。押し付けてはいけない
話がちょっと変わりますが、戦後生まれの両親が住んでいる実家のストックの多さに閉口したことがあります。
物のない時代に生まれ育った両親は、もったいない精神で使えそうな物は置いておく派。
お菓子が入った丈夫でキレイな化粧箱、きれいな包装紙やリボン、空き瓶や裏面が白いチラシ…
かたや、私はたとえキレイな化粧箱であっても、使わない物はどんどん捨ててしまう派。
エルメスの箱も、iMacの箱も、BOSEのイヤホンの化粧箱も速攻で破壊しました。
物に対する価値観が真逆なのです。
そんな私は両親に「空き瓶のストックこんなにいらないよね?捨てたらいいのに」とか「なんか私には物が多すぎて全部ゴミに見えてくる」などとひどいことを言っていました。
でも、親は親なりの考えがあって置いているのです。
親には親の価値観があるのです。
価値観は、その人が育った時代背景や育った環境、性格など様々な要因が絡み合って作られています。
身内という甘えから、親の気持ちを無視して思ったことをズケズケと言えてしまうんですが、人の価値観を力技で変えるのは暴力を振るうことと同じだし、無理やり変えようとしても変えられるものでもありません。
両親の場合、いつか亡くなった時に残された物の処分が全部私に降りかかってくるので、なるべく物を減らしておいて欲しい…と思うけど、両親はまだ生きているし、それは私の傲慢です。
部屋が散らかっている友人にしても、持ち物が多い両親にしても、彼らは今その生活に問題を感じていないし、そんな彼らに対して、物を捨てたり片付けることを無理にすすめたり、自分の価値観を押し付けることはしたくありません。
人の生き方への干渉です。
私は片付けたい人を応援したいけれど、散らかった部屋でもそこまで問題だと思っていない人に対して自分の価値観を押し付けようとは思わないし、そんなことは絶対にしてはいけないなと改めて思いました。