失恋や仕事での失敗、喧嘩など何かがきっかけでネガティブなループにハマってしまい、抜け出せなくなることは誰にでもあります。
考えても無駄なのに、不安や怒り、悲しみが収まらない。
ネガティブ思考をやめたいと思っても、一度ハマってしまうと簡単にやめることができなくなります。
そんなネガティブ思考から抜け出す方法を知っていると、落ち込んだ時なりに対処することができます。
今回は、ネガティブ思考にはまってしまった時、無理せずに抜け出す方法をご紹介します。
ネガティブ思考に悩んでいる人に役立つ内容です。
①ネガティブな感情の存在を認める
電気にプラスとマイナスがあるように、感情にもプラスとマイナスが存在します。
マイナスの感情があってはいけないと思うから、しんどくなるのです。
- 今の道を選んだけど、失敗するかもしれない。
- 会社で上司から厳しく注意されてしまった。
- どうせまた失恋するんじゃないだろうか。
- 私を愛してくれる人は誰もいない。
こうしたマイナスの感情は常に心の中に存在するものなので、消そうとする方が不自然です。
マイナスの感情が出てきた時は、まずその感情を受け入れて、存在を認めましょう。
プラスとマイナス(ネガティブ)の思考は表裏一体で、プラスだけというのも、マイナスだけというのも存在しません。
ネガティブな感情は良くないものだから、消さなければならないと思っていませんか?
消さなくていいんです。
消さなければならない物だと思っていると、自分の感情を無理に押さえつけてしまうので、ますます辛くなってしまいます。
まずはネガティブな感情の存在を認め、無理に消そうとしないこと。
②ネガティブな感情を味わいつくす
ネガティブな感情が出てくると、その感情に取り憑かれてしまいます。
ネガティブな感情が連想ゲームをはじめてしまったり、ネガティブな思考ループから抜け出せなくなってしまいます。
そんな状態が続くと「ずっとこのままではいけない」と焦ったり、自分を責めたりして余計に自己肯定感を下げてしまったり。
でも、それは自然なことではないかと思うのです。
ネガティブな感情は心の膿を出すための自浄作用だと思っています。
私はネガティブになりすぎて、一日寝込んでしまったこともあります。
ネガティブな感情から無理に抜け出そうとせずに味わいつくし、落ち込みまくり、凹みまくり、悲しみまくる。
すると不思議なことに、自然と気持ちがまた前を向き出すのです。
ネガティブな感情を認め、味わいつくす。
落ちるところまで落ちると、あとは浮き上がるしかない。
三国志の登場人物、劉備玄徳が「竜が沼の淵に潜むのは、時期を待ち天に昇らんがため。」と言いましたが、この言葉通り、深く沈めば沈むほど高く浮き上がることができると思います。
沈んでいる時は、プラスのエネルギーの充電中。
スマホも充電が終わるまでは操作しませんよね。
人間も同じで、プラスのエネルギーの充電中は、できることなら一人で静かにしているのが一番だと思います。
③気持ちが上向いてきたら簡単な作業をしてみる
ネガティブな感情を味わい尽くすと、放物線を描くように、自然と気持ちが元に戻ってきます。
ただ、まだフルスロットルで動ける段階ではないので、無理せずにできることに手をつけてみましょう。
落ち込みまくっていると家事もやる気がなくなってしまうので、多分掃除も洗濯も疎かになっているはず。
床の拭き掃除をしたり、散らかっている物を少し片付けてみたり、手をつけやすい作業で体を動かしてみます。
お裁縫ができるなら無心に縫い物をしたり、塗り絵をしたり、何か簡単な物作りに熱中していると無心になるので無駄なことを考えなくなり、良い気分転換になります。
そして、できることを一つでもやったら自分で自分を褒めます。
「あんなに落ち込んだけど、元どおりに戻りつつあるじゃないか、偉い!」という風に。
④元の生活に戻してみる
いきなり元に戻さずに、ゆっくりと元の方向に舵を切ります。
最初は「大丈夫かな…」と心配しながらも、いつものルーチンに乗ってみると案外順調に滑り出せたりします。
持ち直すことができるのは、落ち込んだ期間にしっかり充電し、消耗した心の電池を満タンにしたからです。
落ちるとこまで落ちると心の膿を出し切れてスッキリするし、心にポジティブなエネルギーが宿ります。
人間の感情に浮き沈みがあるのは自然なこと。
寄せる波があれば引く波があるのと一緒で、心は揺らぐものだと思います。
ゆらぎの振り幅をできるだけ小さくしようとする人もいますが、常に感情を制限し抑圧した状態は、あまり健全だとは思えません。
沈んで浮き上がった後は、メンタルも少し強くなっているような気がします。
結局なるようになる
一休さんが「本当に困ったことがあれば中を開けて見るように」と言い残して亡くなりました。
そして本当に困ったことが起こり、窮地に立たされた弟子たちが遺言通りにその箱を開けて中を見てみたら「大丈夫 心配するな なんとかなる」と書かれた紙が入っていた…
弟子たちは拍子抜けして笑ってしまい、そして本当に何とかなったというオチです。
私もこの話を知った時は、思わず笑ってしまいました。
どんなに深く落ち込んだ時も、心の隅では「大丈夫 心配するな なんとかなる」と思っています。
ネガティブ感情を認め、落ちるとこまで落ちて回復する方法は、実際に私がいつもやっている方法です。
どんなにネガティブになり困っていても、結局なるようになります。
無理にネガティブ思考を止めるのは愚の骨頂だと思います。
ネガティブな感情が起きた時、急に切り替えたところで、それはただの現実逃避ではないかと思うのです。
ネガティブな感情がやってきたら、仕方ないなあ、また来ましたか。じゃあ、しばらく向き合いますか。
そんな感じで迎えてやれば、いつの間にか「そろそろお暇しますわ」と去っていってくれます。
会社はとかく自己管理とか自己コントロールという言葉が大好きですが、コントロールせず自然な波に乗った方が早く回復する気がするし、その方がメンタルもちょっとずつ強くなってくるような気がしています。
ネガティブになってやる気が起きない時は、二、三日ぐらいはご飯も適当で大丈夫です。
二、三日適当でも死ぬことはありません。
めんどくさければご飯にレトルトのカレーぶっかけて食べてればいいし、ウーバーイーツで好きな物を持ってきて貰えばいいんです。
とにかく無理をしないように、それから、頑張らなくていいので。