台風による水害や地震など、何かと災害の多い日本。
「水に関係する地名じゃないから大丈夫」「地震の少ない地域だからまあ大丈夫」なんて思っていませんか?
今や、日本のどこに住んでいても絶対に安全とは言い切れません。
地震や水害が起きた時に散らかった汚部屋に住んでいると、避難しにくかったり物が飛んできたり、家具が倒れてきたり…下手をすると命を奪われかねません。
でもシンプルな暮らしをしていると、自然と災害にも強くなっているんです。
その理由は単純。「持ち物が少ないから」。
この記事では、持たない暮らしが災害に強い3つ理由や災害で命を落とさないための片付け方法について紹介しています。
災害時の備蓄品リストも掲載しています。
汚部屋や散らかった部屋に危機感を感じつつも、片付けを先送りにしてしまっている方に読んでいただきたい内容です。
持たない暮らしが災害に強い3つの理由
持ち物が少ないことで、なぜ災害に強くなれるのでしょうか。
その理由は3つあります。
①怪我や死亡のリスクを減らせる
持ち物が少ないと、背が高く大容量の収納家具がなくても大丈夫。
だから、こうしたリスクを減らすことができます。
- 倒れてきた家具の下敷きになって死亡する確率が低くなる
- 物が飛んできたり、散乱した物で怪我するリスクが減る
- 倒れてきた家具や物で避難の導線を塞がない(速やかに避難できる)
- 可燃物が少ないので、ボヤを起こしたり燃え広がるリスクが抑えられる
②失う物が最小限ですむ
災害で家財道具を失うことになったとしても、もともと物が少ないので、失う物も最小限で済みます。
持ち物が少ないから、速やかに生活を立て直すことができます。
なるべく無駄な物を買わず小さく暮らしていると、いざという時のために、しっかり貯金しておくこともできます。
③大切な物を速やかに持ち出すことができる
物を減らし整理整頓をしておくと、大切な物をどこに入れたか忘れてしまうことがありません。
銀行の通帳やキャッシュカード、印鑑、身分証明書、年金手帳などの重要書類は、今すぐに取り出せる状況ですか?
貴重品のありかをきちんと把握していると、いざと言う時すぐに荷造りをすることができます。
無印良品の「取り外せるペンケース付き手帳カバー A5サイズ用」を使えば、貴重品をまとめて保管しておけます。
一か所にまとめておけば、一刻を争う避難時に、あちこちからかき集めてくる必要がありません。
無印良品の手帳カバーを使った非常用持ち出しセットについては、こちらの記事で詳しく書いています。
命と財産を守るための片付け方法
災害で命を落とさないためには、とにかく片付けることが先決。
重点的に取り組むべきなのは、この3点。
- 背の高い家具を見直す
- 床に置いている物を片付ける
- 整理整頓する
①背の高い家具を見直す
背の高い家具の代表格は、本棚や食器棚、タンス。
- 家具自体を強制的に小さくする(背の低い家具にする)
- 思い切って家具を減らす
少々荒療治ですが、家具を小さくしたり減らしたりすると、強制的に中の物も減らさざるを得なくなります。
家財道具の多くは、
- 本・雑誌
- 洋服
- 食器
これらの物が占めているのではないでしょうか。
①本・雑誌類
落ちてきて怪我をしたり、焼失や水に濡れて使い物にならなくなるリスクが高い本や書籍。
古い本に見切りをつけたり、データ化して処分するなど、可能なら物量を減らすのがベスト。
②洋服
たくさん持っていても、よく着ている服は全体の一部だったりします。
大半の洋服は手放しても、案外困ることがなかったりします。
いくら高くても昔のお気に入りでも、使わない物を死蔵していると、今必要な物をしまっておく場所が確保できなくなります。
その気になりさえすれば、簡単に減らせるのが服です。
たとえ無くなっても、いくらでも買い直すことができます。
③食器
家族が多かったり、食器が好きな人は沢山持っているのではないでしょうか。
うちの実家もそうです。
食器棚の奥の方には、使わない食器が死蔵されています。
奥にしまわれている食器は年間を通して、ほとんど出番はありません。
食器が多ければ多いほど、大きな食器棚が必要です。
そして、それが倒れてくると非常に危険。
倒れないようにしていても、中の物が落ちてきて割れ、破片が散乱することもあり得ます。
食器は割れると鋭利な刃物になってしまいます。
使っていない物は手放し、数を減らしましょう。
②床に置いている物を片付ける
身の安全を守るためにも、避難時は避難導線の確保が必須。
床に置いている物は片付けましょう。
洋服や本、洋服、段ボール箱や紙袋にとりあえず入れている物など、床に置いている物を取り払うだけでも、安全度が上がります。
それだけでなく、床に物がなくなることで部屋もスッキリします。
片付ける場所がない場合は、収納に収まるよう、物を減らす必要があります。
不要な物は処分(譲る、売る、捨てる)し、今使っている物だけを残しましょう。
③整理整頓する
どこに何が入っているかわかる状態にするために、整理整頓が必要です。
引き出しや棚の中に物を乱雑に入れていては、急な時に必要な物をすぐに見つけることができません。
カテゴリやジャンルごとにまとめておくのが、整理整頓のコツ。
文房具なら文房具、メイク道具、レシートや領収書、身分証明書などの重要書類をきちんと分類し、収納グッズを利用してファイリングしたり、ケースにひとまとめにして収納しておきます。
物を減らしても、災害用の備えは必要
災害に強くなるために物を減らそう!と書きましたが、物を減らしても災害用の備えは必要です。
使わない物を処分して家をスッキリさせたなら、収納にも余裕が出てきます。
そこに災害用の備蓄品をストックしておきます。
防災用品を入れたリュックも作っておきたいですね。
ストックしておく物リスト
家族構成によって、いる物といらない物はありますが、これだけの物を5日分ほどストックしておくと数日は凌ぐことができます。
こんなに必要なの!?と思われるかもしれませんが、不用品を処分すれば、これだけのストックをしておく場所は確保できると思います。
水やトイレットペーパー、ティッシュぺーパーは普段から余分にひとつ(1セット)買い置きしておくと慌てずに済みます。
食品類
- 水
- アルファ米(レトルトのご飯)
- レトルト食品・インスタント食品
- パスタ
- パスタソース
- 缶詰(肉、魚、果物)
調理器具など
- 給水タンク
- カセットコンロ、ボンベ
- 十徳ナイフ(マルチツール)
衛生関連用品
- 不織布マスク
- 簡易トイレ
- トイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- ビニール袋・ゴミ袋
- 生理用品
- 除菌ウェットティッシュ
- 常備薬
- 救急箱
- 使い捨てコンタクトレンズ
防寒用品
- 使い捨てカイロ
- 保温用アルミシート
電子機器など
- モバイルバッテリー
- ソーラー充電器
- 懐中電灯
- 乾電池
赤ちゃん用品
- オムツ
- 粉ミルク
- 離乳食
- お尻拭き
その他
- 軍手
- ロープ
- ガムテープ
おうち時間が多い今が、片付けの時
コロナウイルスの流行が収束せず思うように外出できない今、いらない物を片付けて家をスッキリさせる最大のチャンスです。
家の整理や片付けは、思った以上に時間がかかります。
コロナが収束して自由に外に出られる状況になったら、もう片付けどころではなくなります。
自由に遊びに出られるようになっても、部屋が散らかったままだと「帰ったら片付けなきゃ…」とか、せっかく楽しい旅行から帰ってきたのに散らかった部屋にゲンナリしてしまう…なんてことになりかねません。
家の中にいる時間が多い今なら、片付けで出た不用品をフリマアプリに出品したりして、コロナ後のレジャー資金にすることもできます。
物を減らしておけば、年末の大掃除もとても楽になります。
部屋を片付けて目に見える変化を感じると、いつもと同じ部屋にいても、世界がガラッと変わったように見えたり感じたりすることができます。
片付けると掃除もしやすくなるので、常に清潔な環境で生活することができるし、免疫力も高まります。
命と健康を守るためにも、物を減らしてスッキリしたお部屋に生まれ変わらせましょう。