子供時代のおもちゃや、可愛がっていたぬいぐるみ。
おじいちゃん、おばあちゃんからの手紙や友達からの年賀状。
プリントした家族の思い出の写真、形見の品…
送り主や自分の特別な思いがこもった「思い出の品」。
そう簡単には捨てられない物ばかり。
年を重ねると共に思い出も積み重なり、物は増えるばかり。
収納スペースに余裕があるわけでもないし、どうにかしなきゃいけないけど…と思いながらも手がつけられない。
この記事では、思い出の品の処分に悩んでいる方のために、捨てるか捨てないか仕分ける時に後悔しない考え方や、処分方法について書いています。
後悔しないためには、無理して捨てないこと
思い出の品を処分する時、後悔しないために覚えておいていただきたいのは「絶対に無理はしないこと」。
目指す部屋のインテリアには全然合わないけれど、お母さんから貰った物で、大好きな物。
使い道がないし、持っていても仕方がないけれど「捨てようかな」と思った時にとても辛い気持ちになる物。
それは、まだ捨ててはいけない物です。
私の経験から書いているのですが、子供の時に母から貰った当時のお気に入りのバービー人形を他のおもちゃとまとめて買取サービスに出してしまったことを、今でも後悔しています。
思い出すと胸が締め付けられます。
他に手放した物はそうでもないのに、あの人形は思い出すといまだに悲しい気持ちになります。
当時は過去を手放すことに執着しすぎていて、今を快適に生きることしか考えていませんでした。
でも、いくらインテリアに合わないダサい物であっても、今は役に立たない物であっても、使わない物であっても、手放してはいけない思い出の品があるのです。
だから無理をして全部手放さなくてもいいし、無理をすると私のように後悔することになります。
思い出の品の捨て方記事のしょっぱなから、やる気を削ぐようなことを書いてすみません。。
捨てる物と残す物を仕分ける時に、思い出がたくさん押し寄せてきて、捨てることをためらう物があれば、捨てるのは一旦保留にしておきましょう。
過去の思い出より、今を快適に生きることを優先してみる
思い出の品は、簡単に捨てられないからこそ、大切に保管してきたのです。
いざ捨てようとしても、どれも思い出がありすぎて大半の物を捨てることができないまま、またしまいこんでしまう。
そんな経験がある方もおられるのではないでしょうか。
思い出の品を処分しようと思ったなら、これを意識してみてください。
思い出の品を捨てるメリット
保管したまま日の目を見ることもなく、使うこともない思い出の品。
保管している物もスペースも死んでいます。
手放せば収納スペースが空きます。
そこに、災害用の備蓄品など今の生活に必要な物を収納することができます。
死んだスペースを生きたスペースに変えることができるのです。
思い出の品の仕分け方
まずは収納スペースから、思い出の品を全部取り出してみましょう。
こんな物が残されているはずです。
- 子供時代のおもちゃ
- プレゼント
- 小学生〜高校、大学時代の物
- プリントした写真
- 手紙や年賀状
- お土産
- 賞状、メダル、トロフィー
- 遺品
①子供時代のおもちゃ
ぬいぐるみや着せ替え人形など、子供時代に遊んでいた大好きだったおもちゃ。
手放す場合、まだ使えそうな物なら、兄弟や友人の子供さんが使わないか聞いてみる。
値段がつきそうな物なら、買取業者に査定に出してみる。
施設や慈善団体に寄付するという手段もあります。
②プレゼント
親や兄弟、友達からのプレゼント。
人の思いがこもっている物は、いっそう手放しづらいもの。
今はデジタル化して保管することができる時代。
捨てる前にスキャンしたり、スマホなどで写真に撮っておき、実物は廃棄する。
捨てられない場合、今何かに活用できるか、何かに転用できないか考えてみる。
ファイリングできるものであれば、厳選して人別に整理分類したりしてクリアブックに入れておくと、見たい時にすぐに見返すことができます。
今の自分を応援してくれるような物であれば整理分類し、見やすい形で保管し直すのも一つの方法です。
③小学生〜高校、大学時代の物
学校に通っている時に使っていた、こんな物を保管していないでしょうか?
- 教科書
- たて笛やハーモニカ、ピアニカなどの楽器
- お習字セット
- 水彩画セット
- 裁縫道具
- 分度器、コンパス等
- 通知表
- テストの答案
- 作文
- 日記
- 色々なプリント類
使えるかもしれない物でも、今まで使うことがなく保管してきたなら、それは「なくてもいい物」。
なくてもいい物は、保管し続けても「なくてもいい物」であり続けます。
小学校から高校、あるいは大学で学んできた中で使った物を捨ててしまうと、学んだことまで捨ててしまうような気がしますが、そんな心配は無用です。
社会人になれば、持っていても仕事や日常生活にほとんど役に立たないことに気づきます。
そういう意味では、一番捨てやすいジャンルの物です。
卒業して数年以内の大学時代の教科書や楽器、お習字セット、水彩画セット、裁縫道具などはフリマアプリなどで売れる可能性があります。
テストの答案や通知表、作文や日記、プリントなどの紙類は、保管すればするほど劣化します。
保管状態が悪ければ害虫の温床にもなりかねません。
どうしても置いておきたい物があれば、手間はかかりますが、スキャンや写真に撮ってデジタル化して処分するといいでしょう。
④プリントした写真
プリントした写真が大量に置いてある。
プリント写真を大きくて重たいアルバムに貼って保管している。
写真こそ、デジタル化して保管するのがおすすめ。
デジタル化してiCloudやGoogleドライブなどのクラウドに保管すれば、重たいアルバムを出してこなくても、スマホがあれば、いつでもどこでも写真を見ることができます。
家族で写真データを共有することも簡単にできます。
タブレットやスマートディスプレイをアルバムがわりにした、新しい写真の楽しみ方もあります。
こちらの記事で詳しく書いています。
どうしても置いておきたい写真があれば、厳選し、整理してもっと軽いアルバムに入れ直すと、手に取りやすくなります。
⑤手紙や年賀状
親しい人からの手紙や年賀状も、なかなか捨てづらいもの。
量が多いほど手間はかかりますが、スキャンしてデジタル化したものを保管するのがおすすめ。
経年でシミができたり、紙は保管すればするほど劣化していきます。
虫に食われて破損するリスクもあり、紙類は害虫の温床にも。
風水的にも、古い紙は淀んだ気を溜め込むから良くないとされています。
どうしても捨てられない物は、厳選してクリアブックに保管し直し、読み返しやすい状態にしておくのも一つの方法です。
⑥お土産
木彫りのクマや宮島のしゃもじ、地名が入ったキーホルダーやマグネットなど、みうらじゅんの「いやげ物」を彷彿とさせるお土産。
みうらじゅんでない限り、保管していても何のメリットもない…とは、ちょっと言い過ぎかもしれませんが。
くれた人とはもう親交がなければ、深く考えずに処分することができます。
くれた人との関係が続いている場合は、無理して捨てなくてもいいでしょう。
どうしても捨てたい場合は、わざわざ買ってきてくれる気持ちだけはいただいておき、捨てる。
ちょっと失礼な話かもしれませんが、貰っても困るお土産を回避する方法としておすすめなのは、日頃から「物を増やしたくないキャラ」を確立しておくこと。
察しのいい人は使ったり食べたりしてなくなる「失せ物」を買ってきてくれます。
⑦賞状、メダル、トロフィー
スポーツ大会などで入賞した時のメダルや賞状、トロフィー。
昔の応接間に飾られていた記憶が強く、今のインテリアには馴染まないイメージ。
自分のものであれば、捨てる気になれば簡単に処分できます。
これも多いほど手間はかかるけど、スキャンしたり、写真に撮ったものをデーターで保管するのがおすすめ。
ただ、お子様や奥様、ご主人の物となると話は別。
他人の賞状やメダル、トロフィーは勝手に捨てると、相手の自尊心を傷つけてしまうだけでなく、家庭内不和に発展しかねません。
家族の物を勝手に捨ててトラブルになるケースがあるので、自分以外の物を独断で処分するのは避けた方が良いでしょう。
⑧遺品
形見の品を大切に置いておくか処分するかは、故人との関係性にもよります。
大好きな祖父母やご両親の遺品であれば、少量なら大切に保管しておき、無理に捨てることはしない方がいいのではないかと思います。
ただ、自分が残した物によって子や孫が不自由することは、亡くなった人も望んでいるとは思えません。
遺品が多い時は、故人を象徴するような品物を厳選し、それ以外は処分する。
これは私の独断と偏見ですが、亡くなった人が自分に対して愛情を持っていて、幸せな人生を送ることを望んでくれていたなら、処分することを許してくれるのではないかと思います。
遺品で注意すべきことは、自分の一存では捨てられない場合があるということ。
兄弟のうちの誰かが勝手に親の遺品を処分してしまうと、兄弟仲が悪くなってしまうことも。
遺品をまとめて整理したい場合は、自分の判断だけでしない方がいいでしょう。
デジタル化すれば災害でも失われない
最近は写真や映像で何でも気軽に残せるようになりました。
思い出の品で、できる物は積極的にデジタル化して残した方が、地震や水害、火災等で失われるリスクを軽減できます。
物としてはなくなっても、写真や映像で残っていると、いつでも思い出の品を見ることができます。
最近は地震の発生が多く、大雨による水害も多発しています。
自分の住まいは絶対に大丈夫だという保障はありません。
どこに住んでいても、災害で持ち物が失われる可能性があります。
データ化したものは、停電でバッテリーが切れてしまうと一時的に見ることができなくなりますが、破損したり、永久に失われてしまう最悪の事態は避けられます。
どうしても捨てられない思い出の品の保管方法
使い道はないけれど、どうしても捨てられない思い出の品は、自宅での保管よりも空調の整ったトランクルームに保管する方が、経年劣化を抑えることができます。
サマリーポケットのような宅配型の収納サービスは、24時間365日、保管に最適な温度・湿度管理がされており、通常の住宅よりも保管環境が整っています。
箱詰めして送るだけなので、捨てずに保管し続けたい時は利用を検討してみても良いでしょう。
過去のこちらの記事で、サマリーポケットについて詳しくご紹介しています↓
物を捨てても思い出は残る
亡くなった人がくれた物、愛着のある物。
思い出の品を捨てると、思い出まで消えてしまうような気がするし、その人との縁が切れてしまうようで、寂しくて悲しくなることもあります。
でも、思い出は物に宿っているのではなく自分に宿っていて、例え思い出を忘れてしまったとしても、今の自分を作ってくれた物。
記憶には残らなかったとしても、何らかの形で自分の血肉になっています。
そして自分が死んだら、いくら大切な物でもあの世には持っていけません。
一緒に火葬してもらうにしても、棺桶に入れていい物とダメな物があります。
火葬時間が長引いてしまうような物も入れられません。
どんなに大切な物とも、いつかは必ず別れる時が来ます。
だからこそ自分が生きているうちに次の使い手を探す。
自分の死後、他人に雑に捨てられるよりは、心を込めて感謝しながら処分する。
その方が、自分にとっても物にとっても幸せなのではないかと思ったりします。
思い出の品を処分していくのは寂しいことでもあるけれど、少しだけ、いや少しずつ、過去の思い出よりも今を快適に生きることに目を向けていきませんか?
物から解放されると、気分が軽くなるし、片付いた部屋は爽やかな空気が通るようになります。
皆様の片付けがうまくいきますように…!