こういうブログを書いていることもあって、片付けやシンプルライフ、ミニマリスト関係の本には常々興味を持っています。
その中でも、今年読んだ片付け関連の本の中で「これはいいな」と思った本を2冊、ご紹介したいと思います。
片付けでやる気が出ない方や、片付けのモチベーションを上げたい方に役立つ本です。
片付けを強力に後押ししてくれる2冊の本
今回ご紹介するのはこの2冊。
- 「人生がときめく片づけの魔法」近藤麻理恵さん
- 「手ぶらで生きる。」ミニマリストしぶさん
①「人生がときめく片づけの魔法」
今さら言うまでもない、近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法 改訂版 [ 近藤 麻理恵 ]」。
一度読んだことがあったけれど、図書館の書架にあったので久しぶりに読み返しました。
私はこんまりさんのファンではないのですが、本気で片付けたいなら、イラストが多くて親しみやすい片付けテクニック本を何冊か読むより、この本一冊だけでいいんじゃないかと思います。
その理由は、多くの人に読まれているから…というよりも、単なる片付けノウハウ本で終わっていないから。
片付けはテクニックも必要だけれど、こんまりさんが言うように「片付けはマインド(姿勢、心構え)が9割」で、ノウハウ本にはない「片付けに対する考え方や取り組み方」といったマインドの部分に深く切り込んでいて「あ〜、なるほど!」と腹落ちできます。
図やイラストがほとんどないにも関わらず、片付けのノウハウを学びやすいのも特徴。
本は「片付けマインド」→「捨てる」→「収納レッスン」という流れ。
「まずは一気に捨てる」捨てるか捨てないか選別する時に迷いが多い人には、判断する時の考え方を教えてくれます。
難しい言い回しはなく、読みやすい文体なので、一気に読むことができます。
個人的に、靴の空き箱を使った収納はちょっとオススメしたいとは思わないけれど、片付けや収納が自己流でうまくいかない方には参考にできる内容です。
この本の中で「人は誰でも完璧な片付けを経験すると、人生がドラマチックに変化するのを感じる」という一文がとても心に残っています。
そして「部屋を片付けると、なぜかやりたいことが見つかる。なぜなら、好きなことを意識する時間が増えるから。」文章そのままではありませんが、私も部屋を片付けることで、人生で本当にやりたいことを見つけました。
これから片付けようとしている方に、あと二つ印象に残っている文章(まんまではないですが)を送ります。
「部屋の片付けなんてさっさと終わらせた方がいい。片付けが人生の目的ではないから。」
「本当の人生は片付けた後に始まる。本当にときめくことに、時間と情熱を注いでください。」
②「手ぶらで生きる。」
2018年5月に発行された、プロダクトデザイナーでありミニマリストのしぶさんの本「手ぶらで生きる。 見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法 [ ミニマリストしぶ ]」。
片付け本ではありませんが、物との付き合い方やライフスタイルには学ぶ部分が多いです。
読み終えたら、きっと物を減らしたくなる衝動にかられます。
今はどうなのかわかりませんが、しぶさんは四畳半で家賃2万円の部屋にお住まいだそうです。
もともとマキシマリスト(物をいっぱい持っていた)だったしぶさんの四畳半の部屋には冷蔵庫、テレビ、テーブル、ベッド、収納は一切なくカーテンもない。
洗濯機は干す手間がいらないドラム式洗濯機を使用。
洋服は選ぶ手間をなくすため制服化。
人が住んでいる部屋は生活感が出るものですが、しぶさんの部屋はガランとして何もないので「ホントに住んでます?」と聞きたくなるレベル。
でも、その気になればここまで減らすことができるんだなと…私はここまで減らす勇気はまだ出ないけれど、引っ越しが楽だろうなあと思います。
実際、しぶさんのブログの2019年8月4日の投稿に「タクシー代1980円だけで引っ越した」と書かれていて、先月、引っ越し業者に30,000円払った私はビックリするしかありません。
ドラム式洗濯機を友達に譲り、大型家電もなかったそうで、タクシーで引っ越したというのは本当の話みたいです。
持ち物が少ないことを自負していた私でさえ、段ボール箱8つ分の荷造りで息切れして「物が多い…泣」と思っていたので、タクシーで身軽に好きな場所へ引っ越せるのは羨ましい限りです。
そして食生活も相当ミニマルで、食品は冷蔵庫がないため常温で保存できるものを買い、食事は一日一食。
マネー事情は、財布を持たずキャッシュレス決済で済ませ、月の生活費は7万円に収まっているそうです。
読んでいて印象に残ったのは、したくないことをやめるために「努力しないための努力をする」。
それはどういうことかと言うと、
- 片付け→物を減らして散らからないようにする
- 掃除→ルンバに任せる
- 労働→生活コストを抑えて稼ぐ金額を下げる
片付けと掃除の部分は理解できますが、労働については、そんな発想があることが新鮮でした。
「めんどくさいことをなくしていくと、楽しいことに集中する時間が生まれる」という部分は本当にそうだなと思っていて、
私が物を必要最小限にしたいのは家事の手間を減らすためで、面倒な家事にかける時間と労力を、自分がしたいことや楽しいことに回したいから。
この本は片付け本ではないけれど、物との向き合い方はとても参考になる言葉がたくさんあります。
個人的にいいなと思う部分をさらに抜粋すると
- 「好き」ではなく「大大大好きな物を選ぶ」
- トライアンドエラーの繰り返しで直感力を磨く
- 悩む暇があればさっさと買う。さっさと捨てる
- 物ではなく経験を資産にする
- ミニマルな空間が没頭を生み出す
- 本当に幸せな1%のために99%をそぎ落とす
もし私が片付けていなかったら、こうしたマインドはとても参考になっていたと思います。
しぶさんは現在26歳ですが、ミニマリストになることでお金や物、時間から解放され、これまでの人生で今が一番満たされているそうです。
物を買い集め、部屋が物で溢れていたマキシマリストの頃よりも、ミニマリストの今の方が幸せなのだそうです。
書かれている中には単身者だからこそ出来ることもあり、家族構成によっては真似できない部分もあります。
でも単に「持ち物がとても少ない」だけにとどまらず、幸せや人生の選択にまでフォーカスした内容は、片付けが人生をより良くしてくれることを物語っているように感じます。
私の場合(女性全般にも言えますが)、食事を抜くと体温が下がってしまうので一日一食は真似したくてもできないけれど、ミニマリストならではのお金、物、時間に対する考え方は、これから物を減らして身軽に生きることを目指す方の助けになると思います。
まとめ
どちらの本にも共通していて面白いなと思ったのが「片付いてこの本が必要なくなったら手放せ、処分しろ」と言っているところ。
ミニマリストや片付けの専門家が言うのは当然といえば当然ではあるけれど、これらの本が必要なくなった時は、部屋が片付いた時。
部屋が散らかっていて物が多いと、何かしら追われる人生になっているように感じますが、片付けることで、人生のハンドルを自分に取り戻せるのだと思います。
面倒で手間がかかる片付けで、やる気が出なかったりモチベーションが下がっている方は「人生がときめく片づけの魔法」「手ぶらで生きる。」この2冊を、ぜひ手にとってみてください。
どちらの本も、構えずにスラスラと読める内容です。